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2024年12月~2025年1月にニュージーランドで開催されたセーリングの世界選手権
2024 International Moth Worlds Championsに
弊社社員の杉山航一朗が出場しました。
大会終了後にインタビューを行いましたので、ぜひご覧ください
セーリングとは。
セーリング競技は風の力で進む船で決められた地点を回り、順位を競う競技です。レースの着順によって1位は1点、10位は10点のようにとして得点が付けられ、複数回数レース行い、点数が低い方が上位となります。
船の大きさは帆の枚数などに種類によってクラス分けされており、1人乗り、2人乗り、多人数乗りなど、たくさんの種目に分かれています。
セーリングはいつから始められたのですか。
小学校5年から家族の影響で始めました。静岡市の清水ヨットスポーツ少年団に入団し、中学、高校までは地元のクラブ、大学では体育会に所属し、活動してきました。
セーリングの魅力はどんなところでしょう。
対自然の競技であることが大きな魅力です。もちろん、対戦相手との駆け引きも試合結果を決める大きな要素ですが、相手と戦う前提条件に自然との駆け引きがあります。
どのような力・能力が必要とされる競技ですか。
第一に風の変化を予測する力が必要とされる競技です。
「風を予測!?」と思われる方が多いかと思いますが、風を「目視」して未来の風向・風速を予測し、有利と判断した場所を選んで船を進めていきます。風向きが1、2度変わっただけで、相手と何十メートルの差が開くこともあるので、いかに有利な風の中を走れるかで勝負が分かれます。「海上のチェス」と呼ばれることもあるくらい、緻密に10手20手を読み、アクションを起こしていきます。風の予測に加え、風が変化することで対戦相手(艇団)がどのように変化するかも予測しながらコース取りを行っていきます。
体力的には特に体幹部が重要です。大腿部、腰、背中、腹筋、胸周、握力、首と身体のセンターラインすべてを使います。
モス級世界選手権の位置づけは。
モス級はヨット競技界の総合格闘技のような位置づけです。モス級自体は五輪艇種ではありませんが、各国の五輪代表選手やAC・SailGP(セーリングのプロリーグ)選手など、他クラスのエキスパートがこぞって集まる艇種です。モス級世界選手権の歴代チャンピオンは五輪金メダリストやアメリカズカップチャンピオンなどのスーパースターがほとんどで、モス級の世界選手権のタイトルを得ることは五輪の金メダルよりも高いステータスとされています。
モス級の特徴は。
出場したモス級の特徴は何といっても、水中翼の力で水面から浮き上がって帆走することです。“フォイリング”と呼ばれ、近年、セーリング業界の中でも非常に注目を集めており、一般の船と比べてスピードが出ることが特徴です。水面から浮き上がることで水の抵抗が非常に少なく、風の力で走っているのにも関わらず、帆で揚力を発生させているので、風よりも早く走ることができます。最高速度は65km/hになります。
今回の大会で印象に残ったことはありますか。
今大会は特に23歳以下のユースの活躍が目立ちました。これまではユースの選手はトップ10に入ることはめずらしいくらいでしたが、今大会ではトップ10のうち7人がユースの選手となりました。特に今大会の地元ニュージーランドのユース選手の躍進が著しく、優勝、準優勝はニュージーランドの19歳選手と若手が台頭する大会となりました。ちなみに、最注目選手であったESPのディエゴ・ボティン選手(2024年セーラーオブザイヤー受賞:パリ五輪49er級金メダル、SailGP準優勝)は今大会18位でした。
今後の目標について教えてください。
2025年は国内の主要大会である国民スポーツ大会にフォーカスしています。滋賀県の琵琶湖(大津市)で開催される予定です。琵琶湖は360度、陸に囲まれているため、比較的風が弱く、波が無く、風の変化が激しいことが特徴です。大学時代は琵琶湖で練習していたため、地の利があります。風の変化が多い海面は大得意なので優勝を目指しています。
大会情報
【大会名】2024 International Moth Worlds Champions
【開催日時】2024年12月30日〜2025年1月9日
【開催国】ニュージーランド
【大会HP】https://www.manlysailingclub.org.nz/moth-worlds.html
【大会公式Instagram】 @mothworlds
杉山選手の今後のさらなる活躍を期待したいと思います。
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